【解決事例104(令和6年2月5日更新)】

相談者
10代女性
後遺障害内容
膝の常時の痛み,膝の動きが悪い
後遺障害等級
14級9号

[示談前]            0円

[示談後]         470万円

[増額分]         470万円

 

交通事故の概要

相談者が仙台市内の交通量の多い道路(優先道路)を2人乗りで走行していたところ,脇道から左折しようとした加害車両に衝突され,膝の靭帯損傷等の重傷を負ったもの。

 

 

交渉経過等

被害者は加害者保険会社の過失割合の主張(被害者3割)に納得がいかず,宮城県仙台市内の当弁護士事務所へ相談した。当事務所では,過失割合について物損・人身ともに治療終了後に加害者側と示談交渉する方針を立て,被害者に対し治療に専念するよう指導を行った。手術等を経て事故後2年半で,膝の痛みや動きにくさを残すまでに回復したので,後遺障害申請を行い,14級を獲得して,示談交渉を行った。過失割合が大きく問題となったが,最終的には被害者10,加害者90で示談となり,示談額も事故時学生の示談額としては比較的高額となった。以下は示談の内容である(金額は概算)。

被害項目 被害者 示談額
 治療費 5,700,000 5,700,000
 入院雑費 70,000 70,000
 休業損害 110,000 110,000
 傷害慰謝料 3,000,000 2,800,000
 後遺症逸失利益 1,800,000 1,800,000
 後遺障害慰謝料 1,100,000 1,100,000
 (小計) 11,780,000 11,780,000
 調整金 ▲1,158,000
 既払金 ▲5,700,000 ▲5,700,000
 (合計) 6,080,000 4,722,000

 

所感

本件では過失割合が大きな争点となったが,優先道路の走行であり,加害者の前方不注視の程度が甚だしいことを主張し,加害者側の過失3割の主張を排斥した。損害では,傷害慰謝料及び逸失利益の額が問題となったが,ほぼ当方の主張を加害者側が認めたため,短期間での示談の解決となった。

(執筆者)弁護士 菅野 芳人

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